横浜本牧を題材に描いてみました。
本牧を調べると本牧十二天社(現在の本牧神社)が岬から飛び出た格好で海からは目立った場所にあり江戸時代から沢山の人々が訪れる場所だったようで、本牧十二天から構成を始めてみました。(本牧神社の伝統的なお馬流しもモチーフに入っています)
今では埋め立てで海岸線も様変わりしましたが江戸時代から昭和初期までは砂浜や松の木が並ぶ町だったようです。
戦後のアメリカ接収時代にも大きく様変わりし接収場所はフェンスの向こうのアメリカと言われてたこともあり、描いたシャッター前には隣のマンションとの間のフェンスがあったのでアメリカ接収時代のシアターや学校とかをモチーフに入れて組み合わせました。
なのでシャッターの一面はフェンスの向こうのアメリカです。
描いた車に一台古いシトロエンがあるのですがそれは表側のシャッターに描いたLindy というディスコの中にあったDJブースとして利用してたようでもう一面のシャッターに繋がります。
表側のシャッターは名だたる店などが食や音楽やダンスに影響を与え本牧の大事な要素だと思いモチーフとして散りばめて構成してみました。
力車が戦前から本牧神社周辺にあったチャブ屋(外国人向けのダンスや食事もある社交場兼売春宿)の送り迎えに使われていたことでモチーフに入れたかったのと有名なバーであったリキシャルームに繋がるので描きました。(風俗など直接的に描かないまでもチャブ屋で使われていたスターホテルの建物も描いています) 過去には市電も走っていたが陸の孤島なんて言われもする本牧ですが、ポジティブなことからネガティブなことまであるかと思いますがリアルにあった過去を踏まえてこれからどんな街にまた変化していくのか期待も込めた未来への絵としての本牧を描きました。
この絵が街のコミュニケーションツールの一つとして溶け込めれば幸いです。
Michinori Maru